エバシート工法

エバシート工法とは
特許第5227151号 商標第5247491号
エバシート工法とは、既設マンホール内壁に,エバシートを強度部材である無機質系グラウト材で固着させ,マンホール更生とともに内面に防食性を付与する複合マンホール更生工法です。
[ エバシート工法 ]
エバシート工法で更生したマンホールは,「下水道用鉄筋コンクリート製組立マンホール(JSWAS A-11)」Ⅰ種に規定する破壊荷重規格を満たし,「JIS A7502-2:2015 下水道構造物のコンクリート腐食対策技術-第2部:防食設計標準」による要求性能を満たし,かつ要求値として「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル」(平成29年12月版)を満たす技術である。
エバシート工法は,2024年3月13日に公益財団法人日本下水道新技術機構の審査証明を変更した技術です。審査証明の詳細内容につきましては,「建設技術審査証明(下水道技術)報告書:エバシート工法」をご参照ください。

■エバシート工法構造図

■下水道複合マンホール更生工法
硫化水素等対策も万全です。

副管口ソケット取付

ステップ取付

システムインバート設置
(審査対象外)
特長
[ 耐有機酸性の品質規格を追加 ]
「JS防食技術マニュアル」(平成29年12月版)
[ 補強鉄筋を用いた工法へ変更 ]
現場打マンホール(無筋)対応
◼︎最高の耐食性 ─ ハイクオリティ ─
① 既設マンホールと更生材が構造的に一体となり,組立マンホールと同等以上の耐荷性能を有し,長寿命化が図れます。
② 充てん材は無収縮モルタルを用いて,既設内径を縮径させるため長期的に強度を保持します。
③ エバシート(表面部材)防食被覆層が,コンクリート腐食環境を遮断します。
◼︎最高の施工性 ─ ハイスピード ─
① 非開削でエバシートを設置し,シート内壁部に無収縮モルタルの充てんのみで施工が可能です。
② 施工作業の中断,再開ができるため下水の流下状況を考慮して施工できます。
③ 重機の必要はなく,トラック一台分(約2.5m×10 m)の小規模な道路占有面積で施工できます。
◼︎最高の経済性 ─ ローコスト ─
① 既設マンホールの活用と非開削施工で省資材化を実現。工期短縮効果と合わせ経済性抜群です。

標準施工要領
◼︎標準施工要領

◼︎施工前

硫化水素等によりコンクリート及びステップの腐食が進んでいます。

◼︎施工後

耐久性と美観に優れ、見事に変身しました。
施工手順

1. 内壁面高圧洗

2. 既存ステップ切断

3. エバシート直壁用挿入

4. 底部用シート設置及び拡張枠設置(1段目)

5. グラウト材充てん

6. エバシート直壁用設置(2段目)

7. 2段目グラウト充てん

8. エバシート斜壁用設置

9. 管口ソケット設置

10. ステップを設置し更生されたマンホール内壁
使用部材
◼︎エバシート直壁用(H300/H600/H900)

◼︎エバシート斜壁用

◼︎ENモルタル

◼︎管口ソケット

◼︎横目地材

施工ツール
◼︎拡張枠(H150/H300/H600)

◼︎位置出しジグ

◼︎水平ジグ

形状・寸法
◼︎エバシート斜壁用 単位mm
<両斜>

<片斜>

単位mm
| 部材名 | 呼び名 | 記号 | φ1 | φ2 | H |
|---|---|---|---|---|---|
| 両斜 | 1号 | ESK1-T45RK | 550 | 852 | 550 |
| ESK1-T60RK | 550 | 852 | 700 | ||
| 2号 | ESK2-T45RK | 550 | 1102 | 700 | |
| 片斜 | 1号 | ESK1-T45KK | 550 | 852 | 550 |
| ESK1-T60KK | 550 | 852 | 700 | ||
| 2号 | ESK2-T45KK | 550 | 1102 | 700 | |
| 中間斜壁 | 2号 | ESK2-TМ50KK | 800 | 1102 | 550 |
◼︎エバシート直壁用 単位mm

単位mm
| 部材名 | 呼び名 | 記号 | φ2 | H |
|---|---|---|---|---|
| 直壁 | 1号 | ESK1-S30K | 845 | 290 |
| ESK1-S60K | 845 | 590 | ||
| ESK1-S90K | 845 | 890 | ||
| 2号 | ESK2-S30K | 1095 | 290 | |
| ESK2-S60K | 1095 | 590 | ||
| ESK2-S90K | 1095 | 890 |
防食性能
◼︎防食性能付きシートライニング工法
| 試験項目 | 試験結果 | 品質規格 | ||
|---|---|---|---|---|
| 耐硫酸性 | 硫酸水溶液浸せき後の被覆の外観 | 被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がない。 | 10%の硫酸水溶液に60日間浸せきしても被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がないこと。 | |
| 遮断性 | 硫黄侵入深さ | シート部 | 設計厚さに対して0% | 10%の硫酸水溶液に120日間浸せきした時の硫黄侵入深さが設計厚さに対し1%以下であること。 |
| 目地部 | 設計厚さに対して3% 侵入深さ40μm |
10%の硫酸水溶液に120日間浸せきした時の硫黄侵入深さが設計厚さに対し5%以下であること、かつ、100μm以下であること。 | ||
| 透水性 | 0.00g | 透水量が0.15g以下 | ||
| 接着安定性 | 物理的固着型 | 1.7N/㎟ | シート全面を物理的に固着させる工法では、0.24N/㎟以上 | |
| 外観性 | 被覆層の外観 | 被覆にしわ、むら、剥がれ、割れがない。 | 被覆にしわ、むら、剥がれ、割れのないこと。 | |
| 耐アルカリ性 | アルカリ水溶液浸せき後の被覆層の外観 | 被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がない。 | 水酸化カルシウム飽和水溶液に60日間浸せきしても被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がないこと。 | |
| 耐有機酸性 | 浸せき後の外観 | 被覆にふくれ,割れ,軟化,溶出がない。 | 5%の酢酸水溶液に60日間浸せきしても被覆にふくれ,割れ,軟化,溶出がないこと。 | |
(一財)日本塗料検査協会東支部試験結果
※ご希望により技術資料をご照会申し上げます。 技術資料(試験成績証)
ツインドリル工法
エバシート工法で更生後の足掛け金物取付けは,ツインドリル工法を標準としております。
[ツインドリル工法 ]
従来のステップ リプレイスメント技術を根本から見直し,安全性確保をテーマに研究開発された工法です。その性能は高い信頼性をもっております。

ツインドリル工法による削孔

ステップ固定前

完成した更生マンホール


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エバシート工法工業会
〒125- 0041
東京都葛飾区東金町1-38-2 エバタ株式会社内
TEL 03-3600-1521
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